2020/07/06
夏のティー・タイム
《茗圃(みょうほ)》では、7月から8月にかけての二か月間、夏季限定の冷たいお飲み物をご提供いたします。
「飲茶」の語源が「茶を飲むこと」であるとは申しましても、いちばん肝心なことは、大切な方との貴重な時間を意義深いものにしていくこと。現代では、飲茶と聞いて思い浮かぶのが焼売や餃子のことであるのと同様に、ティー・タイムにお茶以外の飲み物が登場することも、今では珍しいことではありません。
そこで、《茗圃(みょうほ)》夏のお楽しみメニューとして、「黒西米露」と「桃源郷」をご案内いたします。近年、タピオカを用いたドリンク類が人気を博しておりますが、タピオカは広東料理のデザートとして古くから定番のメニューです。中華料理は北京、上海、四川、広東の四大料理をはじめとして数多く存在しますが、なかでも食のメッカ「広州」に生まれ、国際都市「香港」で育まれた広東料理には、中国本土はもちろんのこと、東南アジアや西洋の文化も入り混じって、常に時代の潮流を生み出すパワーが内在します。アフタヌーン・ティーの領域でも、歴史的、伝統的な側面を尊重しつつも、新たな進化と変化を遂げていく気概をもって取り組んでまいりたいと念じております。
この夏も、昼下がりのひとときを、名古屋市中区栄、白川公園前の《茗圃(みょうほ)》にて、ごゆるりとお過ごしいただきたく、ご来店をお持ちいたしております。テイクアウトも可能ですので、どうぞご利用ください。
2020/07/02
飲茶の殿堂《茗圃(みょうほ)》におけるアフタヌーンティー
現代においては、飲茶というと、焼売や餃子を思い浮かべる方が多いのが実情でしょうが、そもそも飲茶とは「茶を飲む」こと。大航海時代に西洋人が中国を訪れ、茶菓によるもてなしに触れ、この仏教文化特有の観衆を取り入れるべく、東インド会社を設立し、茶葉や茶具を大量に輸入し、西洋の王室が景徳鎮を倣って、競って茶碗や急須を造らせようとしたことは、よく知られているところです。マイセンやロイヤルコペンハーゲン、ウェッジウッドなどの著名な磁器製造メーカーがヨーロッパの王室の肝いりで誕生し、アヘン戦争を経て、英国によって、インドやセイロンに紅茶の生産のノウハウが移植され、ヨーロッパにおける飲茶のスタイル、所謂「アフタヌーンティー」の習慣が定着しました。
中国では、文化大革命によって伝統的な仏教文化が否定され、貴重な文献は廃棄され、それとともに茶の文化も廃れてしまいます。それでも、茶の生産地や、香港、台湾といった一部の地域において、かろうじて飲茶の習慣は伝承されてきました。しかしながら、仏教文化が棄却され、茶藝がその機軸を失ってしまうと、飲茶といっても、それが茶を飲むことを指すとは考えられなくなっていきます。日本に於いて、懐石料理が「濃茶」を飲むための前座的な位置づけのものであったことが忘れ去られてしまい、グルメブームの到来と共に懐石料理自体が脚光を浴びる一方で、茶道は習い事、或いは、特殊な趣味の領域に留まるようになっていくのと同様に、中国茶藝も一部の好事家の興味の対象となっていきます。ようやく1980年代になって、台湾において、中国の伝統的茶藝の再興を試みる動きが胎動し始め、一時的な中国茶ブームをもたらしましたが、文化的というよりも、多分に商業的な取り組みに終始していた感を拭い去れません。こうした状況から、現在では、「アフタヌーンティー」というと、あたかも西洋のものであるかのような認識がなされているといっても過言ではありません。
こうした状況を鑑み、本来の中国の伝統的茶文化の掘り起こしを、是が非でも実現したいというミッションをもって、2009年の12月、名古屋市中区栄の白川公園前に《茗圃(みょうほ)》は開店しました。まずは、現代における「飲茶」のカタチ、即ち「お茶」と「點心」の両方をキッチリと提供するところから、10年目の節目を迎え、ようやく本来の中国式「ティーセレモニー」の復元というところまで到達することが出来ました。茶藝師と點心師の双方を要する体制を維持していくことは容易ではありませんが、西洋人を魅了した「ティーセレモニー」の醍醐味を。現代に生きる皆様にお楽しみいただけることを、茗圃(みょうほ)のスタッフ一同、新たなる決意と誇りをもってご案内して参りたく存じます。
2020/06/15
夏のメニュー
6月16日(火)より、コースメニューが、夏のメニューに変更となります。
中華料理の中でも、広東料理は、そのメニューとして海鮮料理を豊富に取り揃えていることが特徴です。中国本土におきましても季節によるメニューの切り替えは行われますが、とりわけ日本に於いては、亜熱帯性気候の香港と異なり、季節によって旬の食材が大きく変化いたします。
夏の食材として御馴染のものといえば、冬瓜、鮑、それに茄子科、瓜科の野菜や果物などがございますが、三河湾で獲れる天然の岩牡蠣なども魅力的です。
そうした旬の食材を、広東料理の技法を活かした調理法でお楽しみいただきたく、メニューを考案いたしました。また、ティータイムには、夏向けの冷たいお飲み物などもご用意してございます。ランチやディナーばかりでなく、飲茶のご利用にも、どうぞご活用いただきたく、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
名古屋市中区栄 2-12-22
中国茶・粤菜・點心 茗圃(みょうほ)
052-253-7418
2020/06/12
とびっきりの記念日!
特別な日には、特別な感動を味わいたいもの。《茗圃(みょうほ)》は、そのような貴方の、特別な一日を演出いたします。
昇進、昇格のお祝いには、「シャンベルタン」をご用意します。シャンベルタンは、ナポレオンが好んだとされるブルゴーニュのワインです。ナポレオンは、王侯貴族の出身ではなかったにもかかわらず、皇帝の座につきました。シャンベルタンで乾杯する、その心は、トップを目指していただきたいという想い、願いを込めます。
アルコール抜きで、お茶とお料理のマリアージュをというご要望には、前菜からデザートまで、一皿ずつのお料理にピッタリのお茶を、当店の茶藝師が、心を込めてお淹れいたします。
お親しいご友人の方々と、「飲茶づくしの小宴会」を催したい、というお客様には、お好みの點心と中国茶の組み合わせで、特別なメニューを考案させていただきます。
広東料理は、北京、上海、四川と並び、四大中華料理の一つとされていますが、国際都市「香港」で世界のグルマンを唸らせてきたことからも明らかなように、中華料理の枠を超えて、あらゆるシチュエーションに対応が可能です。お客様のご希望を、どうぞご遠慮なくお聞かせください。私達《茗圃(みょうほ)》のスタッフは、そうしたお客様のご希望を叶えることが、何よりのサービスであり、私達の存在理由と考えます。
《茗圃(みょうほ)》は、私達のサービスを引き出して下さる、貴方のようなお客様のご来店を、心よりお待ち申し上げております。
2020/06/06
テイクアウト商品のご提供いついて
今般の新型コロナウィルスの感染拡大防止対策の一環としてテイクアウト商品のご提供をさせていただきましたところ、たいへん多くの皆様にご利用をいただき、心より御礼を申し上げます。テイクアウト商品といえども、「飲茶ランチ」、「九種前菜の盛り合わせ」をはじめとして、広東料理らしい、他店にはない《茗圃(みょうほ)》ならではのメニューをご準備させていただきましたところ、ご好評を頂戴いたし、まことに有り難く存じます。お陰様で、引き続きのご提供のご要望も、多く伺っております。
しかしながら、このところ気温の上昇も激しく、食品衛生上の問題も発生しやすい環境となってまいりました。中華料理の場合は、ほとんどの商品に加熱加工がなされているという点で比較的に安全性は高いものの、名古屋市内、栄周辺の飲食店の営業も再開されてきております現状を鑑み、テイクアウト商品のご提供は、まことに勝手ながら、今月の20日をもって、いったん休止させていただきたく、ご案内申し上げます。
新型コロナウィルスの感染拡大につきましては、引き続きの警戒を要します。新しい生活様式の実践をはじめ、当店として出来る限りの対処をいたしてまいりたく、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
改めまして、皆様のご健勝とご家族のご繁栄をご祈念申し上げます。